
皆さんは最近、手紙を書きましたか?
現代社会では携帯電話の普及により、手紙を書く機会というものが激減しているように思います。
今回の記事では、そんな手紙にフォーカスを当てた作品であるヴァイオレット・エヴァーガーデンを紹介していきます。
スポンサーリンク
ヴァイオレット・エヴァーガーデンとは
ヴァイオレット・エヴァーガーデンとは、暁佳奈による日本のライトノベルです。
「自動手記人形」と呼ばれる代筆屋の少女ヴァイオレットを中心に繰り広げられる、手紙を通して「人の言葉とは?そこに込められた思いとは?」というものに言及した作品です。
今回紹介するのは同小説を原作とした京都アニメーション作のアニメ版ヴァイオレット・エヴァーガーデンです。
ヴァイオレット・エヴァーガーデンのあらすじ
戦争で両腕を失い、軍を退役したヴァイオレット・エヴァーガーデン。
彼女は退院後、ホッジンズ元中佐の下で自動手記人形としてC.H郵便社で働く事を決意する。
彼女の上官であるギルベルト少佐の言った「アイシテル。」という言葉の意味を知るために・・・。
ヴァイオレット・エヴァーガーデンの感想
ヴァイオレットに抱いた第一印象
本作の主人公であるヴァイオレットは戦う事以外に何も知らず、軍の中で「武器」と呼ばれていました。
ヴァイオレットは言葉を文面通りにしか受け取れず、「少佐の犬」と皮肉を言われても通じないほどです。
そんな彼女がホッジンズの元で自動手記人形として働くという決断が出来たのもすべてギルベルト少佐への愛ゆえだったのでしょうが、彼女にはそんな自覚がないのが少し虚しい印象を受けます。
依頼を通して成長していくヴァイオレットを見ているのが楽しい!
ヴァイオレットは様々な依頼人を通して「アイシテル。」という感情は一つではなく、家族愛・兄弟愛だったり恋人に対する愛などなど、複雑な感情であると少しづつ理解を深めていきます。
それだけではなく、「アイシテル。」を受け入れてもらえなかった場合、当人がひどく傷つくような、口にするにはあまりに繊細な感情である事も理解していくのです。
様々な「アイシテル。」を理解したヴァイオレットに起こった「かもしれない。」に胸が張り裂けそう
沢山の依頼人の「アイシテル。」に触れる事によって人の心がどういうモノか理解出来るようになったヴァイオレット。
それ自体はとても喜ばしい事なのですが、ヴァイオレットはある葛藤を抱えていきます。
それは「かもしれない。」です。
ヴァイオレットは元軍人です。
軍人としてたくさんの人を殺してきました。
その殺した敵にも家族や恋人、なんらかの繊細で複雑な「アイシテル。」を持っていた「かもしれない。」
それだけでなく、戦争が終われば恋人に、また家族に、もしかしたら子供に「アイシテル。」と言った「かもしれない。」という未来を奪ってしまったのです。
「アイシテル。」だけでなく喜怒哀楽を体験し理解できるようになった彼女にとってその事実と向き合う事は容易ではなく、苦悩している彼女を見ているこちらも胸が張り裂けそうになります。
おわりに
戦後の話であるにも関わらず重苦しい雰囲気は少なく、むしろヴァイオレットの成長していく姿や依頼人がヴァイオレットの手紙によって救われていく展開はとても魅力的で、少し夏目友人帳に似ているような心地よい視聴感があり、どんどん物語に引き込まれていきます。
ヴァイオレットの葛藤を描いている中盤以降の展開も見事で、心がザワザワするようなストーリー展開が見事にヴァイオレット・エヴァーガーデンという話を彩っています。
皆さんもヴァイオレット・エヴァーガーデンを見て心をザワザワさせてみませんか?
現在、ヴァイオレット・エヴァーガーデンはNetflix (ネットフリックス)で配信中ですので、気になった方はぜひ見てみて下さい。
スポンサーリンク